再発防止策

回復期に入っても、薬の服用を中止しないこと
うつ病が寛解しても、通常維持療法として、しばらくの間、少量の薬を処方されます。
自覚症状はないかもしれませんが、この時期に薬を中止してしまうと、再発のリスクが高まります。

頑張りすぎない
これも、よく言われることですが、うつ病が回復したら、発病時の八分くらいのペースで物事を進めるようにしましょう。
今までの分を取り戻そうと、つい頑張ってしまいがちですが、これは、発病時の状況を作り出してしまうことになります。
発病した時の自分の状態を見つめ直し、それと同じ状況を作り出さないことが大切です。

自分自身に負担をかけない
うつ病になりやすい性格傾向から、何でも自分一人で抱え込んでしまう人が多いです。
できる限り、自分以外の人でもできるものは、他人に任せましょう。
職場での仕事の分担もそうですが、家庭内の家事も家族の人にやってもらう。

周囲の目を気にしすぎない
周囲の目を気にしすぎないといっても、簡単にはできないかもしれません。
うつ病になったことで、「自分はどう思われているのだろう?」と考える人は多いと思います。他人の評価にしばられず、今の自分にできることを考え、マイペースを心掛けることが大切です。


十分な睡眠と食事を確保する
うつ病を防ぐためには十分な睡眠をとることが重要です。
そのため、毎晩ぐっすり眠れる環境を整えることが大切になります。
また、ストレスに負けない身体をつくるには、栄養もしっかり摂らなければなりません。「高たんぱく、低糖質」という食事を心掛け、食生活にも気を配りましょう。


自分の趣味、好きなことに時間をさく
「おたくになると、うつにならない」と述べる心理カウンセラーがいます。
おたくになることによって、自分の好きなことに熱中し、その間嫌なことを忘れ、ストレスも解消されるからです。熱中できるものなら、なんでも構わないでしょう。自分の好きなことでよいと思います。


治療の主役は自分自身であるという意識をもつ
多くのうつ病患者さんは、医師の服薬指導のみで大丈夫と考えてしまいがちです。しかし、薬物療法だけでは、完全にうつ病の再発を防ぐことはできません。
うつが回復してきたら、積極的に医師と今後の治療の見通しについて話し合いましょう。
うつ病の再発防止は、人任せにせず、主治医、家族とともに主体的に治療に取り組むことが大切です。

 

 出典:うつ病を克服するために