"5月病"と"うつ病"って、何が違うの!?その見分け方とは!?


「5月病」とは、大学の新入生や新人社員などに見られる、新しい環境に適応できないことに起因する精神的な症状の総称です。

しかし医学的には、5月病という病気は存在しません。
環境が変わりやすい4月にためこんでしまった肉体的・精神的な疲労が、ゴールデンウィークという長期休暇後に、一気に押し寄せてきます。この時期に同じような症状を訴える人が多く、原因が分かりやすいことから、それらを5月病と総称しています。

実は5月病は、うつ病の症状と非常によく似ています。これらの症状を見分ける方法を、医師に解説してもらいましょう。



■ 「5月病」の症状をチェック!

・なんとなく気分が落ち込む
・眠れない
・無気力
・疲れやすい
・不安感
・集中力が低下する

より深刻になると、精神的な症状だけでなく食欲不振や胃の痛み、動悸、めまいなどの肉体的な症状が出てくることもあります。
5月病の原因は“環境の変化”であることが多く、一般的には1~2カ月で自然と症状が治まるケースがほとんどです。時間が経っても症状が治まらない場合は、軽度のうつ病になっている可能性があります。




■ 一方、「うつ病」の症状とは……?

・気分が憂うつになる
・自分がダメな存在だと感じる
・不安や焦りを感じ、イライラする
・死にたいと思う
・行動力や集中力がなくなる
・趣味などにもやる気が起きない

このような症状が当てはまる場合は、うつ病である可能性が高いといえるでしょう。ほとんどは、“精神的・身体的なストレス”が原因であるといわれています。




■ 医師からのアドバイス

心身の不調がなかなか治らない場合や、睡眠を十分にとっているのに悩みや疲れが消えない状態が1カ月以上続く場合は、注意が必要です。放置するのではなく、きちんと心療内科や精神科を受診するようにしましょう。