うつ病で仕事ができない・ミスが多い時の正しい対処法


うつ状態のときは思考が悲観的で、思い込みが激しくなり「これ以上会社に迷惑はかけられない、辞めよう。」と感情が極端になってしまいがちです。また、十分な熟慮ができず、安易な結論を出してしまうという、YesかNoかといった二分法、白黒思考と呼ばれる思考パターンになりがちです。こんなときは、いったん落ち着いて、会社に現状を素直に説明するのが得策です。正しい対処法を紹介します。



■うつ病であることを会社に告げる


うつ病に対し、世間が十分に理解しているとは言えないのが現状です。うつ病になるのは「心が弱い」「ストレスに弱い」せいである、気合いが入っていないだけの単なるなまけ者である、と考える人もいます。しかし、うつ病を隠すことで周囲に「仕事への意欲がない」「なまけている」と誤解されてしまうこともあります。また、うつ病を隠して仕事を続けると、余計にストレスを溜め込んでしまうことにもなりかねません。まずは、自分の病状を職場に報告し、周囲から治療のサポートを受けられるような状態を整えておくことが大切です。



■症状が改善するまで休職する


うつ病を患っているとマイナス思考になりやすく、仕事を続けることに不安やストレスを感じ、辞職の判断を下す人も少なくありません。うつ病の間は冷静な判断が下せなくなっている場合があるので、こうした重要な判断は病状が落ちつくまで先延ばしにし、まずは会社に休職届けを出すようにしましょう。通っている病院の医師から診断書を書いてもらい提出する、産業医がいるなら相談するなどして、休養の手続きを進めます。また、生活の保護や治療費負担の観点から、休職にともない有給休暇や健康保険加入者を対象とした傷病手当金、労災保険による療養補償などが活用できる場合があります。社会保険事務所、もしくは会社の総務・労務・人事など担当の部署に確認してみましょう。




■休職できない人はどうする?


うつ病の治療では休養が第一なので、働きながら治療を受けることは望ましいとはいえません。しかし休職できない場合は、うつ病の症状が軽いことを前提とし、その中で無理な働き方をしない、必要な時には休養を取ることができることを条件とします。会社には必ず自分の病状を報告し、業務内容や勤務時間も配慮してもらうようにしてください。いつも通りに働き続けていると、うつ病が悪化した時に、業務にも影響を与えてしまう可能性があります。働きながらうつ病の治療を行う場合は、自分ひとりの問題と捉えず、周囲のサポート・情報共有を心がけるようにしてください。



2015.11.26  ヘルスケア大学から引用